相続税のご相談ならアスク税理士事務所相続コラム相続兄弟の誰かが相続放棄をする際の手続きと、必ず注意すべき点

兄弟の誰かが相続放棄をする際の手続きと、必ず注意すべき点

2021年12月14日

兄弟の誰かが相続放棄をする際の手続きと、必ず注意すべき点

必読!相続放棄をやってはいけない!よくある間違い

相続放棄を検討する前に必ずこちらを読んで、本当に「相続放棄」をすべきなのか検討してください。

例えば、

「兄が親の面倒を見てくれていたから、遺産は全て兄に相続してもらいたい」

と考えている方は「相続放棄」を選択してはいけません。

実は、これはよくある間違いなのです。

多額の借金を免れるような目的ではなく、

相続人の話合いによって誰かが遺産相続をしないことを決めることは「遺産放棄」と言います。

「相続放棄」とは、家庭裁判所に申し立てることによって「最初から相続する権利が無かった」ものとする手続きです。

相続放棄をしてしまうと、

相続手続きが全て終わったあとで現預金などの財産が見つかった場合や、

亡くなった方名義の不動産が他に見つかった場合に、

「相続放棄」した方はいかなる場合でも相続することができなくなってしまいます。

特に、共有状態で所有している不動産や、私道の持分を見逃していた場合などに、

トラブルに発展するケースがあります。

話合いによって誰かが相続しないことを決める場合には、

「遺産分割協議書」を作成するだけで手続きが完了するのです。

相続税の申告手続きも行う場合には、相続税に詳しい税理士に申告を依頼すると、

遺産分割協議書も作成してくれる場合がほとんどです。

相続税は、担当税理士によって税額が何倍にも変わる可能性が高い珍しい税金です。

依頼する場合は、相続税に強い税理士を選ぶようにしましょう。

相続放棄をした方が良い人はこんな人

ずばり相続放棄をした方が良い人はこんな人です。

  1. 亡くなった方の財産よりも、明らかに借金(債務)の方が多い
  2. 亡くなった方が借金の連帯保証人になっている
  3. 財産も債務も受け取らないし、相続人との話し合いをしたくない
  4. 財産も債務も受け取らないし、亡くなった方の不動産に住んでいない
  1. 亡くなった方の財産よりも、明らかに借金(債務)の方が多い

    借金だけでなく、滞納金も「債務」に含まれます。

    亡くなった方が払わなければならないお金がどのくらいあるのか、

    しっかりと調べておきましょう。

  2. 亡くなった方が借金の連帯保証人になっている

    亡くなった方が会社経営者であった場合には、

    亡くなった方の個人名義の借金だけでなく、経営する会社に多額の借金が無いか確認しましょう。

    会社の借金は、経営者が連帯保証人となっているケースが多く、

    会社が倒産した場合には、その借金は相続人が返済しなければならなくなってしまいますので、相続放棄をしておくことで会社の借金を背負わなくてもよくなります。

  3. 財産も債務も受け取らないし、相続人との話し合いをしたくない

    兄弟同士の仲が悪く、遺産の分け方の話合いをしたくない場合にも相続放棄を用いることがあります。

    相続放棄は1人で行うことができます。

    相続放棄すること家庭裁判所に申し立てると、話合いをすることなく、遺産相続の手続きから解放されます。

  4. 財産も債務も受け取らないし、亡くなった方の不動産に住んでいない

亡くなった方と同居していたような場合、

相続放棄をしてしまうと、その自宅の名義が他の相続人のものとなってしまいます。

例えば、兄弟のうち、兄が親名義の自宅に同居していて相続放棄をしたようなケースでは、

自宅の名義は弟のものとなってしまうので、その自宅から立退きを余儀なくされるようなリスクがあります。

相続放棄の手続き

相続放棄は、1人で行う事もできますし

「兄弟でまとめて相続放棄をしよう」

と考えている方は、まとめて相続放棄の手続きを行うことができます

そうすることで、相続放棄の手続きに必要な書類もまとめて省略することができるので便利です。

それでは、具体的にどのような書類が必要で、どのような手続きを行っていくのかご紹介していきます。

相続放棄の手続きの流れ

相続放棄の手続きは、次の5ステップで完了です。

  1. 管轄の家庭裁判所を調べる
  2. 相続放棄申述書を作成する
  3. 家庭裁判所に必要書類を提出する
  4. 送られてくる照会書を返信する
  5. 相続放棄申述受理通知書が送られてくる
  1. 管轄の家庭裁判所を調べる

    相続放棄をするためには、家庭裁判所に申立てを行い、受理されなければなりません。

    申立てる家庭裁判所は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

    「裁判所 管轄区域」と検索すると、裁判所のホームページから該当の家庭裁判所を検索することができます。

  2. 相続放棄申述書を作成する

    相続放棄申述書は全国の家庭裁判所の窓口でもらうことができます。

    また、「家事審判の申立書」と検索すると、裁判所のホームページからダウンロード・印刷することが可能です。

    相続放棄申述書を手に入れたら必要事項の記入をしていきます。

  3. 家庭裁判所に必要書類を提出する

    記入が完了した相続放棄申述書と、戸籍等の必要書類を管轄の家庭裁判所に提出します。

    具体的な書類については『3-2相続放棄の必要書類』に記載しています。

    提出方法は、家庭裁判所に直接訪問して提出することも可能ですし、郵送することも可能です。

  4. 送られてくる照会書を返信する

    必要書類を提出したら、家庭裁判所から「照会書」というものが送られてきます。

    この照会書に書かれている内容に必要事項を記入して、家庭裁判所に返送します。

  5. 相続放棄申述受理通知書が送られてくる

    照会書を返送してから7日~10日程度で、「相続放棄申述受理通知書」が送られてきます。

    この書類が送られてくると、相続放棄の手続きが完了します。

相続放棄の必要書類

相続放棄にはこのような書類が書類となります。

  • 亡くなった方の戸籍謄本
  • 亡くなった方の住民票もしくは戸籍の附票
  • 相続放棄する方の戸籍謄本
  • 相続放棄申述書
  • 収入印紙(800円)
  • 郵便切手

場合によっては、他にも書類を求められる場合がありますので、詳しくは家庭裁判所などにご相談ください。

まとめ

相続に関する手続きは、誰しもが何度も経験するものではありません。

言ってみれば、ご遺族の全員が初心者なのです。

相続放棄の手続きを進められる方は司法書士や弁護士に、

遺産放棄の手続きを進められる方は、相続税に詳しい税理士に相談することをおススメします。

相続税は、税理士に依頼したとしても、担当税理士によって納税額は何倍にも変わってくることがあります

相続税はそれだけ特殊な税金なのです。

相続税の手続き、たくさんの落とし穴があるのです!

私たちは相続に特化した税理士事務所として、「相続初心者の方向け」のサービスを徹底しています。

多くの方が感じている税理士の敷居の高さを壊して、安心して任せていただけるよう、

わかりやすいサポートを行うことをモットーとしています。

相続税の概算や、生前対策の相談なども行っておりますので、お気軽にご連絡ください。

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