死亡後に必要な手続きとは?相続で必要な手続きも紹介

死亡後に必要な手続きを知りたい人に向けて、この記事では死亡後に必要な手続きや相続で必要な手続きも紹介します。

それでは、見ていきましょう。

死亡後に行う手続きとは?

死亡後に行う手続きには、以下のものが挙げられます。

  • 死亡診断書の受け取り
  • 死亡届の提出
  • 火葬許可証の受け取り
  • 葬儀会社へ連絡
  • 所得税準確定申告・納税
  • 高額医療費の還付申請
  • 遺族年金の請求
  • 未支給年金の請求

死亡診断書の受け取り

死亡診断書は亡くなった人が診断を受けた医師が発行する書類です。

死亡診断書は、遺族が受け取る必要があり、葬儀手続きや相続手続きなど、様々な手続きに必要になります。

死亡診断書は、医師が発行するものですが、発行されるのは、通常は死亡から数日後になります。

また、原則として法定相続人である配偶者、子、孫、父母、祖父母のいずれかが受け取る必要があります。

しかし、相続関係にない人でも、死亡診断書を受け取ることができます。

受け取りには、身分証明書や印鑑などが必要になります。

死亡届の提出

人が亡くなった場合には、その旨を役所に届け出る必要があります。

この届出のことを「死亡届」といいます。

死亡届は、市区町村役場の窓口に直接提出するか、郵送で届け出ることができます。

死亡届を提出する際には、以下の書類が必要となります。

  • 死亡診断書
  • 住民票
  • 身分証明書(亡くなった方のもの)

また、提出後には、戸籍謄本や印鑑証明書などの書類を受け取ることができます。

この届出によって、亡くなった人の住民票が抹消され、戸籍からも名前が消えることになります。

火葬許可証の受け取り

人が亡くなった場合、遺族が葬儀を行う前に火葬許可証を取得する必要があります。

火葬許可証は、死亡届を提出した市区町村役場に申請することで取得することができます。

申請には、死亡診断書、死亡届などの書類が必要になります。

また、火葬許可証は申請後、数日から1週間程度で発行されます。

火葬許可証が発行された後、葬儀会社を通じて火葬が行われます。

葬儀会社へ連絡

亡くなった場合は、速やかに葬儀会社に連絡するようにしましょう。

決めている葬儀会社がある場合は、決めている葬儀会社に連絡を、特に決めている葬儀会社がない場合は病院などから紹介を受けることも可能です。

葬儀会社を選ぶ際には、以下の点を意識しましょう。

  • 評判や口コミを確認する:葬儀会社の評判や口コミを確認することで、信頼できる葬儀会社かどうかを把握することができます。
  • 料金を比較する:葬儀会社の料金を比較することで、予算に合った葬儀プランを選ぶことができます。また、追加料金が発生しないかも確認する必要があります。
  • 提供サービスを確認する:葬儀会社が提供するサービス内容を確認することで、自分が望む葬儀の形式に合った会社を選ぶことができます。
  • アフターケアの充実度を確認する:葬儀後のアフターケアがしっかりしているかどうかを確認することで、トラブルが起きた場合、でもしっかりとサポートしてもらえるかどうかを判断することができます。
  • 場所の近さを確認する:葬儀会社の事務所や会館が自宅や斎場から近いかどうかを確認することで、葬儀の手配や移動の手間を減らすことができます。

所得税準確定申告・納税

所得税準確定申告とは、亡くなった人が死亡した年度の確定申告を行うことであり、相続人が行う手続きの一つです。

確定申告をすることで、遺族控除や配偶者特別控除、医療費控除などの税金の控除を受けることができます。

準確定申告の期限は相続人が相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内です

また、申告に必要な書類としては、死亡した年度の確定申告書や源泉徴収票、医療費明細書などが挙げられます。

これらの書類を元に、相続人が所得や控除の計算を行い、申告書を提出します。

申告書を提出した後、税務署から納税通知書が送付されます。

相続人は、通知書に記載された納税期限までに税金を納付する必要があります。

また、遅延した場合には、延滞税や利息が発生するため、期限内に納税することが望ましいです。

高額医療費の還付申請

高額医療費制度は、医療費が一定の額を超えた場合に、超過分が還付される制度です。

高額医療費の還付申請には、以下の手続きが必要です。

  • 高額医療費支払い認定証の取得:高額医療費の還付を受けるためには、高額医療費支払い認定証を取得する必要があります。この認定証は、医療費が一定の金額を超えた場合に交付されます。申請方法や詳細については、所轄の市区町村役場または都道府県の健康福祉部・保健所等に問い合わせてください。
  • 還付申請書の提出:高額医療費の還付申請書を作成し、保険証、医療費領収書、高額医療費支払い認定証などの書類とともに、担当の都道府県や市区町村に提出します。
  • 審査と還付金の受け取り:提出された書類が審査され、還付対象となる医療費が確認されると、還付金が振り込まれます。

なお、高額医療費の還付は、原則として医療費を支払った人が受け取ることになりますが、亡くなった人の場合は、相続人が受け取ることができます。

遺族年金の請求

遺族年金は、亡くなった方が加入していた年金に加入していた配偶者や子供などが受給することができます。遺族年金の請求方法は以下の通りです。

必要書類の準備

遺族年金を請求するためには、次の書類が必要です。

  • 請求書
  • 死亡診断書
  • 戸籍謄本(本籍地のものと、婚姻届出時に提出したもの)
  • 住民票の抄本

手続きの方法

遺族年金の請求手続きは、亡くなった方が加入していた年金基金(社会保険労務士法人、企業年金基金等)に請求書類を提出することで行います。

請求書類に必要事項を記入し、必要書類を添付して郵送や直接提出などで提出します。

手続きには期限がありますので、請求手続きの期限内に行うことが重要です。

審査と受給の開始

基金は請求書類を審査し、遺族年金の支給可否を決定します。

審査には数か月から半年程度の時間がかかる場合があります。

遺族年金の支給が認められた場合は、支払いが開始されます。

支払いは月末日に行われる場合が多く、振込口座が必要です。

未支給年金の請求

亡くなった人が年金を受給していた場合、その人が亡くなった後も未払いの年金がある場合があります。

この場合、遺族や相続人は「未支給年金の請求」をすることができます。

未支給年金の請求は、基本的には年金事務所に提出することになります。

未払いの年金の種類や金額によっては、必要な書類や手続きが異なる場合があります。

具体的には、以下のような書類が必要になる場合があります。

  • 未払年金等届出書
  • 相続人であることを証明する書類(戸籍謄本、相続人名簿等)
  • 受給者の死亡を証明する書類(死亡診断書、戸籍謄本等)

また、未支給年金を請求する場合には、手数料や納期についても確認しておく必要があります。

未払い年金によっては、手数料が必要になる場合があります。

手数料の額については、未払い年金の種類や金額によって異なります。

そして、未払い年金の支払いには、時間がかかる場合があります。

年金事務所によっては、請求から数ヶ月以上かかる場合があるため、余裕をもって手続きを行うことが望ましいでしょう。

死亡後の手続きで相続関連で必要な手続き

死亡後の手続きで相続関連で必要な手続きには、以下のものが挙げられます。

  • 相続人調査
  • 相続財産調査
  • 遺言書の確認
  • 相続放棄の検討
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続登記

相続人調査

相続人調査とは、相続人を特定するために行う手続きのことです。

相続人とは、亡くなった人の財産を引き継ぐ権利を持つ人のことであり、法定相続人や遺留分相続人、遺言によって指定された相続人などが含まれます。

相続人調査では、相続人の身分を確認するために戸籍謄本などの書類を提出する必要があります。

相続財産調査

相続財産調査とは、相続人が引き継ぐことになる財産の評価や整理を行う手続きのことです。

相続財産には、不動産や預金、株式などが含まれます。

相続財産の評価額を確定するために、不動産鑑定士や公認会計士などの専門家による査定が必要な場合があります。

遺言書の確認

遺言書の確認とは、亡くなった人が遺言書を作成していた場合に、その内容を確認する手続きのことです。

遺言書がある場合には、相続財産の分配方法や遺産の管理人などが記載されている場合があります。

相続放棄の検討

相続放棄とは、相続人が相続権を放棄することです。

相続放棄をすることで、相続人は相続財産を受け取れなくなりますが、相続負担や負債も免れることができます。

相続放棄をする場合には、相続人本人が直接裁判所に申し立てる必要があります。

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書とは、相続人が相続財産を分配する方法や割合を決める書類のことです。

遺産分割協議書を作成することで、相続人間の紛争を回避することができます。

遺産分割協議書は、弁護士や司法書士などに作成してもらうといいでしょう。

相続登記

相続登記とは、相続人が相続財産を引き継ぐために必要な登記手続きのことです。

相続登記は、不動産などの財産権の移転登記を行うことによって、相続人が相続財産を正式に所有することができます。

相続登記には、相続人の身分証明書や印鑑証明書、相続財産の登記簿謄本などが必要です。

また、相続税の申告書を提出する必要がある場合があります。

相続登記の手続きは、不動産登記所に申請することで行うことができます。

相続登記には、相続人が全員同意することが必要で、相続人が未成年者である場合には、家庭裁判所の承認が必要になることがあります。

相続登記を行うことで、相続人は相続財産を引き継ぐことができます。

また、相続登記を行うことで、相続財産の所有者が正式に変更されるため、財産を売却する場合にも必要な手続きとなります。

まとめ

相続は、相続専門の税理士に依頼することでスムーズに、そして適切に申告をすることが可能です。

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